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同じ医師として - 私が「医師のためのファイナンシャル・プランニング事業」を始めた理由

筆者:Sync M.D. 代表 庄野 哲夫[小児科医・CFP®認定者・1級FP技能士]

2026/6/2 [Tue] 19:44 UPDATE

私は小児科の開業・臨床医として、日々子どもたちの診療にあたっています。診察のときに白衣は着ません ── 子どもたちが怖がってしまうので、もっぱらスクラブにパーカーといった、「ほんとに医者か?」と思われそうな、かなりラフな格好で外来に立っています。一方で、1級ファイナンシャル・プランニング技能士/CFP®認定者として、医師の皆様の「お金」に関するご相談に応じる事業 ── Sync M.D.(シンク・エム・ディー)を立ち上げました。

世間からは「医師はお金に困らない」と見られがちです。確かに、平均的には恵まれた収入を得ていることが多いと思います。しかし、現場の仲間の話を聞くと、現実はずいぶん違って見えます。当直明けの朝から外来に立ち、ようやく腰を下ろした診察室の合間に教育ローンの返済額を確認する。専門医試験の年に、貯金がほとんど増えなかったことに気づく。子どもの中学受験が迫り、教育費の見通しが立たないまま日々の業務に追われる ── そんな声を、同期や先輩後輩、そして私自身からも、繰り返し聞いてきました。

医師は学生時代から長く臨床の勉強だけに集中してきた人が多く、税金・保険・資産運用といった「自分のお金」を体系的に学ぶ時間が、構造的に取りにくい職業です。にもかかわらず、収入が比較的高いことから、金融商品を売りたい側からは「上客」として強くアプローチされます。同僚から契約書類を見せてもらうたびに、必要のない保険、不利な投資信託、目的の不明な仕組商品が積み重なっている光景に、何度も出会ってきました。

同じ医師の仲間が、本業で患者さんに尽くしているそのすぐ裏側で、十分な情報を持たないまま、自分や家族のお金を不利な形に置き続けている ── その現実を変えたいと思ったのが、Sync M.D. を始めた最初の動機です。

そこで私は、医師×お金の専門家として、商品販売を一切行わず、相談料(フィー)だけで成り立つファイナンシャル・プランニング事業 ── Sync M.D. を立ち上げました。屋号 Sync M.D. には、Medical Dr.(医療の専門家)と Money Dr.(お金の専門家)が一人の医師の中で synchronize(同期)する ── そんな思いを込めています。医師の幸せなくして患者の幸せなし、を理念に、医師の皆様の支えに少しでもなれればと願っています。

販売手数料を受け取らないからこそ、特定の商品の都合ではなく、先生ご自身とご家族にとって本当に必要な選択肢を、フラットにご提案できる。ご相談者の先生側に寄り添いながら貫く中立性こそが、先生方に対して私が果たすべき責任だと考えています。

このコラムでは、これから「医療 × お金」をテーマに、税制改正・新NISA・iDeCo、医師に多い保険のミスマッチ、医学部進学を見据えた教育費、勤務医と開業のキャッシュフローの違い、退職金・公的年金、相続・贈与 ── といった話題を、医師の生活実感に即した形で、随時お届けしてまいります。さらに、医療現場のお金にまつわる話 ── たとえば患者さんの窓口負担や診療報酬の仕組みなど、医師でなければ語りにくい論点も含めて、医師ならではの視点でお伝えしていきます。

「相談に行くほどではないけれど、なんとなく気になっている」── そんなテーマがひとつでも見つかれば幸いです。同じ医師として、先生方の人生設計のお手伝いができれば、これに勝る喜びはありません。

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